劇伴音楽から見る!第8話「しずく、モノクローム」

こんにちは、ぎぬまです。


今回は虹ヶ咲タグ企画

#明日へ夢を繋ごうについての記事となります。

アニメ虹ヶ咲2期に向けて何を書こうかと考えたましたが、私が一番楽しんだ劇伴音楽の『Sound of TOKIMEKI』の解釈についてお話していこうと思います。

この機会に劇伴音楽の魅力や楽しみ方を知っていただけると嬉しいです!

最後までよろしくお願いします!

 


○劇伴音楽とは?


劇伴とは

映画やテレビドラマ、演劇やアニメで流れる伴奏音楽をいう。また、音楽におけるジャンルの一種ともされる。

Wikipediaより)

 

一般的にはBGMと言われる音楽のことです。

しかし、劇伴音楽の意味はBGMだけではなく、キャラクターの心情や情景描写、その場所の雰囲気を表す等の重要な役割があります。

アニメの物語を彩る上で欠かせないもののひとつだと思います。

例えるなら、坦々麺にかける山椒のような存在。


そんな虹ヶ咲学園の劇伴音楽の世界

第8話「しずく、モノクローム」是非お楽しみください!

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○アバン

 

・私と私 〜1〜

桜坂しずくの心情の中で演劇をする場面。

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しずくの心の中の描写だとするならば、本当の自分とはなんなのか?という自問自答としての劇伴だと思う。

演劇的な要素では物語の始まりであり【起】が連想される。

 

・はれ模様

同好会のメンバーがインタビューを受ける場面。

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合同演劇祭の主役として抜擢されているしずくにとってこの時点では晴れ晴れとした気持ちを表す劇伴だと思います。

後の降板を考えるとこの時の晴れやかな気持ちが心情が読み取れないしずくの気持ちなのかもしれませんね。

 

○Aパート


・トキメキを求めて

同好会のメンバーがインタビューの校内新聞が発行されたことを喜ぶ場面。

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【トキメキ】という要素は侑の気持ちを表しており、初めてのインタビューという同好会活動が形となった校内新聞へのワクワクした気持ちがあると思います。

また、合同演劇祭でしずくが主役になったことによって演劇部のしずくを見られるワクワクとした気持ちも表していると思います。

 


・私と私 〜2〜

桜坂しずくの心情の中で演劇をする場面。

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しずくにとって本当の自分をさらけ出すことができないのは昔から変な子だと思われたくない表に出せない気持ちだった。

自分をさらけ出すという悩みに対して過去からしてきたことが原因としてさらけ出すことが出来ないという理由が発展話でもある。

演劇的な要素で盛り上がりのある【承】 が連想される。

 


・ミッション!

悩んでいる桜坂しずくの手を中須かすみと天王寺璃奈が引き遊びに連れ出す場面。 

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ここではかすみと璃奈にとってのミッションは悩んでいるしずくの気を晴らしてあげたいというものだと思います。

自分をさらけ出せないという悩みに直接答えが出せるものではないが、しずくのことを思って遊びに行こうと決断する二人のアプローチこそがやりたいことなのだと思います。


・それぞれの想い

桜坂しずくが昔の映画が好きだと言うことを話す場面。

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しずくにとって好きな昔の映画や演劇がずっと好きなものであること。これは今も演劇をしているしずくの大切なことです。

けれどその好きをからかわれたり変だと思われることの恐怖によってしずくの本心を隠してしまいました。

言ってしまえば自分をさらけ出せない原因はずっと好きだった演劇に対しての自分の作った気持ちになっているのです。

そんな生き方をしていたしずくは作り物かもしれないけれど、それもしずくの顔だということを璃奈は分かりました。

作り上げてしまったしずくの性格も本当の奥底にある性格のどちらも演劇が大好きで生きてきた【桜坂しずく】そのものだからこそしずくの中に生まれた二つの想いが混ざりあって胸が苦しくなってしまいますね。

 


・私と私 〜3〜

桜坂しずくの心情の中で演劇をする場面

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璃奈とかすみの言葉を受けて自分をさらけ出すことの怖さが勝ったしずく。

心の中では本当の自分を受け入れなければと分かっていても表に出せないしずくの心情が明らかになっています。

黒しずくの言う「本当の自分を受け入れて」という言葉は答えの提示でもあるがそれでも向き合えないしずくの気持ちが表されてますね。

演劇的な要素では物語の佳境にさしかかる【転】が連想される。

 

○Bパート


・あなたと私と私たちの夢

桜坂しずくの様子に違和感を覚えるもまだ何も出来てない中須かすみと天王寺璃奈の場面。

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虹ヶ咲における【あなた】という存在は手を取り隣にいる存在であり、解答を導く為の助言者だと思います。

アニメ内では高咲侑がその存在として描かれているのですが、この第8話では侑が直接絡む描写は描かれていません。

では第8話でしずくの手を取ってくれた存在は誰か、もちろんそれは【中須かすみ】です。

悩みを一緒に考えた璃奈は本心を隠してしまうしずくのことは分かってあげられる、そういう意味では璃奈も【あなた】です。

今回の場合は自分をさらけ出せないという悩みを解決できるのはかすみしかいない。

それは璃奈にとって友達と繋がりたいという想いに手を引っ張ってくれた愛の存在が【あなた】だったからです。

だから璃奈はしずくの欲しい答えを導ける【あなた】の存在はかすみしかいないと言って送り出したのです。

 

・自分をさらけ出せ

自分をさらけ出せない桜坂しずくへ中須かすみが肯定をする場面。

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第8話のテーマでもある『自分をさらけ出せ』演劇の主役も降ろされ、しずく自身もこれまでの生き方を考えることとなったお話です。

かすみが【あなた】としてしずくに言える言葉は「私としず子の仲でしょ」です。

この仲というのは旧同好会から毎日一緒に過ごしてきた親友だからこそ話せることがあるとかすみは思ったからこそ出た言葉です。

それくらいかすみの中ではしずくは親しく近い存在だったのです。

そうして、合同演劇祭の主役は自分をさらけ出す役柄だと言うことも昔から演劇が好きなことも好きなことを知られて変な子だと思われることが怖いことも全て打ち明かします。

自分をさらけ出すということはしずくにとって何よりも難しいことであり、それが求められるのであればスクールアイドルも演劇もどちらも出来ないとまで言えてしまうほどです。

逆にかすみにとっては日常もステージの上も常に本当の自分を見せているからこそしずくに答えが出せるのだと思います。

かすみにとっての自分をさらけ出した先にある答えは【かわいい】と言ってもらうことでもあり、普段のかすみと変わらないのです。

からしずくにもしずくなりに自分をさらけ出して見てと言えるのです。

もしそれで好きじゃないと言われても中須かすみは桜坂しずくのことを肯定してあげるというのが二人の関係なのです。

桜坂しずくにとって好きだと言ってくれる中須かすみがいることによって自分をさらけ出してもいいと思えるようになったのだと思います。

これはソロアイドルだからこそ、それぞれに解答が出るという虹ヶ咲としての要素がかなり詰まっているとも思います。

 


・朝陽

同好会のメンバーが合同演劇祭を見に来る場面。

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アバンで流れた『はれ模様』はあくまで晴れるという兆しだったことに対して、自分をさらけ出した先に掴んだしずくの爽やかで晴れやかな心を表しているように感じます。

 


・私と私 〜1〜

演劇本編における【起】の部分として使用される場面。

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・私と私 〜2〜

演劇本編における【承】の部分として使用される場面。

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・私と私 〜3〜

演劇本編における【転】の部分として使用される場面。

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・私と私 〜4〜

演劇本編における【結】の部分として使用される場面。

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2回ずつ流れた『私と私 〜1〜、〜2〜、〜3〜』に対する解答になっています。

隠してしまう自分も本当の私を受け入れることを決意したしずくの心の中と演劇がリンクした部分です。

 


・Look at me.

ステージを終えた桜坂しずくがインタビューを受ける場面。

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しずくにとって自分をさらけ出すステージが出来たからこそ、人間として演者としてスクールアイドルとして言えたこの第8話を通してしずくの答えになっている劇伴だと思います。

 

○Cパート


・胸をよぎる不安

合同演劇祭を見た綾小路姫乃と紫藤美咲が虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へと興味を示す場面。

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第9話へと続く話しになっており、何かを企てる顔をするのだが藤黄学園には不安という要素は無く、ライバルとして乗り越えなくては行けない虹ヶ咲としての不安をここで表しています。

 

○最後に

劇伴音楽から見る第8話「しずく、モノクローム」いかがだったでしょうか?

もちろんこの楽しみ方だけが正解ではないですが、虹ヶ咲を見てまた新しい発見があれば嬉しいです。

また次回、「仲間でライバル」でお会いしましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました!